猫を迎えると決めるまでに、こんなに心が揺れるものなのか──。
近所のお友だちのおうちに猫ちゃんが来た日から、わが家の小さな変化は始まりました。
子どもたちが「かわいい!」と夢中になっている横で、私はずっと“遠い世界の話”だと思っていたんです。
だけど、その気持ちは静かに、ゆっくりと変わっていきました。
これは、わが家が保護猫“とっとちゃん”と出会うまでの物語です。
🐾 きっかけは近所の猫ちゃん。だけど私は動けなかった
近所の仲良し家族が猫を迎えたと聞いた日、子どもたちは大喜びでした。
その家に遊びに行って帰ってくるたびに、
「ねこちゃんかわいかった!」
「うちにも来ないかな?」
と、目をキラキラさせて話す姿がなんとも愛おしい。
でも私は、心のどこかでブレーキを踏んでいました。
「うちは無理だよね」
そう自分に言い聞かせていました。
子ども3人の育児。
家事やごはん作り。
平日はパートの仕事もある。
そこに“毎日のお世話”が加わるなんて、
今の私には荷が重すぎる──そう思っていたんです。
🐾子どもたちの気持ちは本気だった
それでも子どもたちは、あきらめませんでした。
小5の長男
「僕、手伝うよ。トイレ掃除もちゃんとする。」
もう、頼もしすぎる言葉。
小2の長女
「名前はね、ふーちゃんがいい!」
名前を先に決めるタイプ。夢がふくらんでいるのがわかる。
年少の次女
「ねこちゃん、くるの?やったー♡」
まだよくわかっていないけど、とにかく嬉しそう。
その姿を見るたびに、私の気持ちも少しずつ揺さぶられていきました。
🐾 パパは慎重派。でも“あの日の一言”がすべてを動かした
パパはペット経験なし。
もともと慎重な性格で、「かわいいけど、うちはどうかな…」と慎重派でした。
そんなパパがある日、
仕事帰りにこう言ったんです。
「今日、保護猫の譲渡ポスターを見かけたよ。」
たった一言。
でも、その言葉がわが家の気持ちの向きを変えました。
「見に行ってみる?」
「とりあえず、どんな子がいるのか見てみようか。」
そんなふうに、家族で小さな“前向き”が生まれた瞬間でした。
🐾譲渡会ではなく、写真で出会った4ヶ月のキジ柄の女の子
実は、わが家は譲渡会には行っていません。
パパと小2の娘だけは1回だけ他の団体様の譲渡会を見に行ったことはあります。
ふと覗いた保護猫家族さんのホームページで出会ったのが、
4ヶ月のキジトラの女の子──ふーちゃん。
写真の中で、静かにこちらを見ている瞳。
シャーもしないけれど、人を観察するような慎重な目。
守ってあげたくなるような、でも芯の強さも感じるような、そんな不思議な雰囲気でした。
その写真を見た瞬間、胸がふわっと温かくなって、
「あ、この子…気になるな」
と自然に思ったんです。
子どもたちも、パパも、写真を見た瞬間に笑顔になりました。
その時、私は気づきました。
“この子なら、うちに合う気がする。”
🐾それでもやっぱり、お世話は私。だから不安はゼロじゃない
迎える覚悟を決めるのは簡単じゃありませんでした。
お世話の中心は私になる。
それはどうしても揺るがない現実です。
- ごはん
- トイレ掃除
- 脱走対策
- 病院
- 体調管理
- 子どもとの関わりのサポート
「ほんとうに全部こなせるかな…?」
時間も体力もお金も必要で、
不安はむしろ増えていくように感じました。
でも、家族みんなの気持ちを見ていると、
“私だけが抱える不安じゃない”
と気づいたんです。
猫が来たら、
子どもたちは子どもなりに、
パパはパパなりに、
きっと力になってくれる。
完璧じゃなくていい。
みんなで育てていけばいい。
そう思えるようになりました。
🐾 「できるかな」から「この子と暮らしたい」へ
譲渡ページの“応募する”ボタンを押したとき、
手が少し震えました。
責任の重さを感じたから。
でも同時に、不思議なあたたかさがあったんです。
この子と一緒に暮らす未来を想像している自分がいたから。
猫との暮らしは初めて。
失敗もあるだろうし、戸惑うこともあるはず。
それでも、
「ふーちゃんのペースを大切にしながら、家族で優しく暮らしていきたい」
という気持ちが、静かに、でも確かにありました。
🐾 おわりに|小さな決意が、わが家の未来を変える
こうしてふーちゃんは、
わが家にとって“初めて迎える猫”になる予定です。
迎える日が近づくにつれて、
不安よりも楽しみが大きくなってきました。
ふーちゃんの物語は、まだ始まったばかり。
わが家の「ねことこどもと優しい暮らし」も、ここからゆっくり動き出します。

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